#07 疲れたくない看護師にはプロテイン!【看護師専用プロテイン説明書】
近年ヒトにとってタンパク質が重要だというお話は、一般にも広く認知され始めました。
ですが現代人の生活は多様性に富んでおり、職業柄自炊が難しい方であったり、多忙で疲労が強かったり、三食にしっかりタンパク質を摂取できない方が増えています。
看護師も食生活に注意を向け続けるのが、難しくなりやすい職業の一つだと思います。
看護師さんこそ心身の疲労回復にタンパク質が必要なのに、忙しいから食事がままならないという悪循環に陥ってしまうケースがあります。このような場合はどうやってタンパクアップをして行けば良いのでしょうか?
結論からお話しすると、『プロテインを利用する』ということになるのですが、今すぐドラッグストアで商品を購入して飲み始めたら解決かというと、そうではないのです。
日本人の多くが長期的にタンパク質不足の傾向があり、市販のプロテインを上手く消化・吸収できない方も少なくないのです。
多忙を極める看護師さんが、安全に、効果的にプロテインを導入できるように、商品の選び方や飲み方などについて詳しくお話ししていきます。
ここからは私が実際にカウンセリングで提供している方法を基にお話ししていきます。
クライアント様が体感を得られたものからお話ししていきますが、体感には個人差がありますので、自己責任の上で取り入れて下さいますようお願い致します。
また、医師からタンパク制限を指示されている方、腎臓疾患治療中であったり、その既往がある方は医師に許可を得てからとり入れて下さいますようお願い致します。
今回の内容を参考に進めていただくと、プロテインを使用して安全にタンパクアップを進めて行くことができます。
目次
貴方に必要な1日タンパク質摂取量は?
1食でどれくらい食べていいの?
1日に摂取が必要なタンパク質量は「#6看護師の足の疲れはコレで解決」で詳しくご説明していますので、ご覧になっていない方は、そちらを先にご覧いただいた方がより詳しく理解できると思います。
とりあえずご自身の体重に1gを掛けたものが、貴方の1日タンパク摂取量です。
体重50kgの方であれば1日50gのタンパク質摂取が必要ということです。
これを食材でイメージすると、タンパク質には『調理損失』がありますので、比較的タンパク含有量の多い鶏の胸肉でも、スーパーに売っている一般的な大きさのもので、1枚以上食べないと達成できないというのが現実です。
実際には、そうタンパク質含有量が多いものばかりを食べる訳ではありませんから、1日50gのタンパク質摂取は簡単なことではないのです。
ただでさえ生活リズムが不規則で忙しい看護師さんにとっては、特に高いハードルになりがちです。
タンパク質は食品から摂取できることが一番ですが、そこにこだわり過ぎると、かえってタンパク質不足になってしまいます。
そこでプロテインの出番というわけです。
食事とプロテイン合わせて1日の必要量が摂取できれば良いのです。
そう考えると随分楽になりそうじゃないですか?
日本人の多くが長期的にタンパク質不足の傾向があり、市販のプロテインを上手く消化・吸収できない方が少なくない、とお話しました。ヒトにとってタンパク質の消化に必要な消化酵素も、タンパク質が原材料ですので、慢性的にタンパク質不足にあったヒトが、いきなりタンパク質摂取量を増やすと胃もたれや便秘などのトラブルが起きやすいのです。
お腹を壊すだけでなく、消化・吸収率が低いままなので、栄養をトイレに流しているようで勿体無いですよね。
さらに日本女性の多くが、1回に20g以上のタンパク質を上手に消化できないと言われています。
食事とプロテインを合わせるときに、1回の食事でタンパク質量が20gを超えることが起きがちなのです。
食事からのタンパク質摂取量も把握して、調整できるようにしていきましょう。
ご自身の1日タンパク質必要量を把握して、この目標をクリアするために、食事の補助としてプロテインを上手に利用していきましょう。
「タンパク質は過ぎたるは及ばざるがごとし」という栄養素で、消化・吸収できない分は腸内環境に悪影響を及ぼす面があります。自身の消化・吸収能力を過信せず、1回の食事でタンパク質摂取量が20gを大きく超えないように意識しましょう。
プロテインをご紹介する前に大事なポイント①
『そのプロテインから何gのタンパク質を摂取しているのかを把握する』
プロテインを安全に導入するためには、いくつか大事なことがあります。
まず基本的なことなのですが、自分が選んだプロテインからどれくらいのタンパク質が摂取できるのかを把握することが重要です。
クライアント様で「プロテイン毎日飲んでいます!」とおっしゃる方の中に、そこから毎日摂取しているタンパク質量を伺っても、即答できる方はほとんどいません。
「え?スプーン1杯30gだから30gですよね??」と言う感じです。
先ほどお話したように、食事と合わせて必要な量を摂取することや、1回の摂取量が多くなりすぎないことが大事ですので、まずは自分が選んだプロテインからどれくらいのタンパク質が摂取できるのかを把握しておくことが基本になります。
そのためには、『選んだ商品の付属の匙を使う。』ということも重要です。
メーカーは付属の匙○杯あたり、タンパク質○gと表記しているからです。
「そんなこと当たり前じゃないの?」と思われる方が多いと思います。
ですが実際には、「前に飲んでいたプロテインのスプーンの方が使いやすいのでそっちを使っています。」と言う方や、「うちにあるスプーンで○杯飲んでいます。」という方がおられるのです。
この場合は重量を測定して計算し、タンパク質量を割り出していただければ全く問題ないのですが、ちょっと面倒ですよね。忙しい看護師さんはぜひメーカー付属の匙を使って下さい。
そう、プロテインの『重量』と『タンパク質量』は違うということです。
これは商品の裏面をみていただければわかります。


このプロテインは1回の推奨量がスプーン3杯で重量が24g、その内タンパク質量は19.3gですので、これに食事を摂取すると自分の消化・吸収能力を超える可能性がありますね。
ですからメーカー推奨量をそのまま採用するのではなく、食後に摂取する場合は、多くても付属のスプーン2杯までにとどめていた方が良さそうだということがわかります。 必要なタンパク質を効率的に安全に摂取するために、選んだプロテインに付属されている匙を使用しましょう。
そしてそこから摂取できるタンパク質量を把握して、食事と合わせて自分の胃腸の負担にならない量を毎日の摂取量としましょう。
大事なポイント②
はじめの一歩は『メーカー推奨量よりずっと少なくから始める』
例えば、
朝食:クロワッサンとコーヒー
昼食:パスタとサラダ
夕食:カレーライス
という様な食生活の方の場合、タンパク質不足がありますので、メーカー推奨量の1回量を朝と晩に飲んで、タンパクアップをはかりたいところです。
この食事例はまだ良い方で、私が看護師時代にはカップラーメンで1食を終わらせる人もよくいました。
そのような状況でいきなりメーカー推奨量のプロテインを飲み始めたら、胃腸がびっくりしてしまいます。
消化液もタンパク質からできているとお話ししましたが、それに加えて胃腸組織の新陳代謝にもタンパク質が必要なのです。慢性的なタンパク質不足の方の場合、胃腸機能が全般的に低い可能性があるのです。
ご自身のこれまでの食生活を振り返ってみてくださいね。
では、胃腸をびっくりさせないでプロテインを開始するにはどうしたら良いのでしょうか?
付属の匙に1杯以下からスタートするのです。
私のセラピーでは1/2杯以下からスタートしていただくことが多いです。
小食さんの場合はプロテイン量に合わせて水分量も減らした方が良いのですが、そうでなければ少量のプロテインを薄く溶解して、できるだけ時間をかけて摂取していただきます。
極端な例では、付属の匙に1/4杯を水200ml以上で溶解し、午前中いっぱいかけてゆっくり飲んでいただくこともあります。
蛋白不足の深刻さによってスタートの仕方は違いますが、看護師という職業についている時点で、そこまでの栄養不足の可能性は低いと思いますから、付属の匙に半分くらいから初めてみてもいいかもしれません。
セラピーで実際に勧めている例)
食事から30g程度のタンパク質を摂取できている、体重50kgのヒトで見ていきましょう。
平均して食事からタンパク質を30g摂れているとしたら、残り20gをプロテインで補えばいいわけです。
仮に付属の匙1杯でタンパク質量10gのプロテインがあったとすると、2杯(20g)が摂取目標になりますね。
この目標に向かって、1日1/2杯以下からスタートします。
①朝付属の匙1/4杯+水100ml 1週間
②朝付属の匙1/4杯+水100ml 夜付属の匙1/4杯+水100ml1週間
③朝付属の匙1/2杯+水100〜150ml 夜付属の匙1/4杯+水100ml1週間
④朝付属の匙1/2杯+水100〜150ml 夜付属の匙1/2杯+水100〜150ml1週間
⑤朝付属の匙1杯+水100〜200ml 夜付属の匙1/2杯+水100〜150ml1週間
⑥朝付属の匙1杯+水100〜200ml 夜付属の匙1杯+水100〜200mlで継続
「1週間」はあくまで目安です。
ここには個人差が多くあり、次のステップに進むために1ヶ月単位を要する方も珍しくありません。
決して急がず、ゆっくり観察しながら進めることが重要です。
観察ポイントは④でお話しします。
※食事からのタンパク質計算方法も、は文末に解説しています。
初めてプロテインを開始するときは、いきなりメーカー推奨量からスタートしないことです。
これまでの食生活を振り返って、付属の匙に1杯以下からスタートしましょう。
大事なポイント③
『飲める様になっても分散した方が良い』
目標摂取量を問題なく摂取できるようになっても、プロテインはできるだけ分散して摂取した方が吸収率がアップします。
今回はお仕事中には摂取できないイメージで例を書きましたが、できれば勤務時間帯にも分散して欲しいのです。そうすると消化・吸収の面だけでなく、アミノ酸の血中濃度が保たれていることで消耗からの回復力もアップします。
私も看護師時代、職場にプロテインとシェイカーを置いていました。
先ほどの例を勤務時間中にも分散できるとして考え直すと、出勤前に1杯、休憩時間に1/2杯、帰宅後1/2杯という感じになります。
これが無理でも、お休みで自宅にいるときはできるだけ分散して摂取することをお勧めします。
プロテインは多頻度少量で消化しやすく、吸収力がアップします。
大事なポイント④
『自分の消化・吸収力は排泄物で確認する』
プロテインを使用してタンパクアップしていく上で様子を見る期間、何をみていくと良いかを説明します。
タイトル通り、主には【排便・排ガスの頻度、形、匂い】です。
未消化な栄養素が大腸に流れ込むと、大腸内の悪玉菌の餌になって腸内環境を悪化させてしまうのです。
悪玉菌が豊富な栄養で腐敗を起こし腸内環境が悪化することで、便秘や下痢が起こったり、ガスが増えたり、それらの臭気が硫黄泉のような玉ねぎが腐ったような強い匂いになったりします。
この状態では、大腸そのものの各種疾患発病のリスクが高くなる可能性がありますし、正常な発酵で引き出せる栄養が不足してしまいます。更には大腸だけでなく小腸にも炎症や細菌増殖が起こりやすく、腸粘膜の透過性が高くなって体内に吸収したくない物質を通過させてしまったり、反面必要な栄養素が吸収できないといった不具合が起こります。
自分の消化・吸収能力を見極める指標の一つで、排泄物はとても有効です。
べん「便」は、お便りという文字と同じです。便はまさに体からのお便りなんですね。
プロテインの原材料、ソイとホエイどっちがいいの?
ドラッグストアや通販でプロテインを購入する時、大まかに大豆と乳清2つの原材料を目にするでしょう。
大豆が原材料のプロテインをソイ・プロテイン。
乳清が原材料のプロテインをホエイ・プロテインと呼びます。
一般的に大豆はヘルシーというイメージや、ヨガスタジオなどで販売されているオリジナルプロテインの多くが大豆由来のソイプロテインなので、女性クライアント様はすでにソイを採用されているケースが少なくありません。
ホエイと聞くと筋肉ムキムキの人が飲んでいるイメージという方もいます。
このイメージは正しいのでしょうか?それぞれの特徴を理解して使い分けられると良いでしょう。
イメージで摂取していると、自分の目的にヒットしない可能性があります。
もったいないですよね。
結論から言うと、ヒトが消化・吸収しやすいタンパク質は『動物性タンパク質』です。
胃腸のコンディションがよくないほど、ソイよりホエイを選んだ方が負担がかかりません。
顕微鏡レベルで見ると、タンパク質は鎖状になっていて、この鎖を胃液で切断することで小腸から吸収できるのですが、ソイプロテインの鎖はホエイプロテインの鎖より長く、胃の負担が大きいのです。
その分、消化・吸収に時間がかかることを利用して、ダイエット(腹持ちが良いことでの食べ過ぎ防止)や、持久系のスポーツで血中のアミノ酸濃度を少しでも長く高めに維持したい時には良いのではないかとも言われています。
ソイとホエイではアミノ酸の構成要素も違い、その点でも軍配はホエイに上がります。ホエイプロテインの方が人体で有効に働くアミノ酸の量が多いのです。ソイプロテインはこの欠点をカバーするために、一部のアミノ酸を人工的に添加しています。
これらのことを総合して考えても、アレルギーがない限り、プロテイン初心者にはホエイが良いでしょう。
ボディビルダーさんは、あのキレッキレのボディを作り上げるために、生理学や生化学を勉強している方が多く、この特性を理解してホエイプロテインやカゼインプロテインなどの動物性由来のプロテインを利用している方が多いのです。
日本のフィットネススタジオやヨガスタジオでソイプロテインが採用されている理由は、小口でオリジナルブランドを作る際に、原材料としてホエイを使うルートが確立されておらず、単価が高くなって利益が低下するからだそうです。これはソイプロテインを各所に卸している業者の方に直接お聞きしたことです。
ルートがない中でベストを選んでいるということでもあるでしょう。
(良い商品を紹介してあげたら良いだけのような気もしますが・・・。)
商品紹介と導入の順序
ということで、今回はホエイプロテインの種類と選び方のポイントをお話していきます。
ホエイプロテインと一口に言っても、実は様々な種類があります。
ここではAmazonや楽天などの通販で簡単に手に入る3つの種類で、具体的な商品例を示しつつ説明します。
なぜスーパーやドラッグストアで買えるものでないかというと、合成甘味料や余分な添加物が入っていないものをご紹介したいからです。残念ながらスーパーやドラッグストアで購入できるものは、どんな味覚の方が摂取しても美味しく感じられるよう(売れるよう)にしっかり味付けがしてあるのです。
合成甘味料は腸内環境にとってはマイナスに働くものです。
プロテインは食事の補完として使用するものですから、毎日摂取することが多い食品です。毎日毎日合成甘味料が体内に入ってこない方がいいですよね。
〜商品紹介〜
この情報は2022年2月時点の情報です。
成分や添加物は予告なく変えられることがあります。
ご購入の際は成分表示をご確認ください。
リンクは全てアソシエイトです。
【WPCプロテイン】
ホエイプロテインコンセントレート
これは最も一般的なプロテインですので、3つの中で一番安価です。
スーパーやドラッグストアで購入できるプロテインは、ほぼこの種類です。
紹介する3つの中では最も胃に負担があるものです。
とは言っても肉や魚などの食品と比べて負担が大きいというものではありません。
このプロテインは、胃腸が弱い、お腹を壊しやすい、便秘がちというようなタイプの方にとっては不快症状が出る可能性があります。乳糖が含まれているので、牛乳で下痢するタイプの方との相性もあまりよくありません。
1)チョイス・ゴールデンホエイ
このプロテインはグラスフェッド牛の乳清が原材料で、脂質の質が良いです。
グラスフェッド牛とは、本来の餌である牧草だけを与えて育てた牛のことです。
脂質の種類が良いというのは、看護師さんのようにストレスフルな仕事の人にとって重要なポイントです。(詳しくは別の機会にお話ししたいと思います)
チョイスはフレーバー付きを選んでいただいても合成甘味料不使用です。
2)ロハスポーツ・ホエイプロテイン
こちらはゴールデンホエイと同じグラスフェッド牛のプロテインです。
ゴールデンホエイより安く、味や溶け具合にも特に問題はありませんが、付属の匙がついていないので、ご自宅の匙で摂取できるタンパク質量を計算する必要があります。
こちらのブランドも、フレーバーつきでも合成甘味料は使用していません。
3)ボディウイング・ホエイプロテイン
とにかくコスパ最高です。
比較するのもなんですが、チョイス1袋分のお値段で3袋購入できます。
安かろう悪かろうではなく、グラスフェッドではないものの、フレーバー付きも含め合成甘味料不使用で、余計な添加物も入っていません。
味のバラエティも豊富なのでお子様にも嫌がられることが少ないプロテインです。
体質に合うようでしたら、3袋セットで購入するとよりコストが抑えられます。
実はこのメーカーからもグラスフェッド牛のプロテインが発売されていますが、溶けやすい加工がされていないので溶解する時に工夫が必要で、初心者には持て余す可能性が高いです。
新しい習慣を始める時は、少しでもストレスがないほうが良いですので、これはお勧めしません。
WPCプロテインは、ハイグレードで選ぶならチョイス、コスパで選ぶならロハスポーツ、ボディウイングというところでしょうか。
いずれもこれから紹介するプロテインでお腹を慣らしてから、シフトした方が良いかもしれません。
【 WPIプロテイン】
ホエイプロテインアイソレート
余計なものを入れたくない方、牛乳で下痢する方はこれがお勧めです。
ですが国内通販では味のバラエティが少ないのが残念です。
ですので、味付きをご紹介するために、ここでは例外的にiHerbの商品もご紹介します。
このプロテインは、乳製品による下痢の原因である『乳糖』が限界まで取り除かれています。
余計なものを削ぎ落として、タンパク質と脂質だけにしている商品だからこそ、味のバラエティが少ないのです。
味をつけようとすると、フレーバーや甘味料が添加されます。
そもそもできるだけ余計なものを入れたくない方が選ぶプロテインですから、これを選ぶなら味がついていない物の方が、商品の利点を生かすことができるのです。
とは言ってもWPCで下痢してしまうために、選ばざるを得ない方もいるでしょうから、フレーバー付きもご紹介しますね。
1)チョイス・ゴールデンホエイアイソレート
○プレーン
○フレーバー付き
ココア
抹茶
有機コーヒー
2)iHerbで買えるアイソレート
アイソピュア



WPIプロテインは、牛乳で下痢するタイプ、できるだけ余計なものを削ぎ落としてタンパク質を摂取したい方にはお勧めです。
WPCで胃が重い、お腹が張って食事の量が低下したといった方にお勧めして、良い結果になったケースも多いですね。
【CFMプロテイン】
クロスフローマイクロフィルとレーション
ファインラボ・ホエイプロテインピュアアイソレート。
アソシエイトリンクです
グラスフェッドとは明記していませんが、牧草主体で育てた牛の乳清が原材料です。
胃腸への負担が他のものと比べて軽いため、私はプロテインをおすすめする必要がある場合、最初はこちらをご紹介することが多いです。
WPIプロテインをさらに膜濾過して乳糖だけでなく脂質も除去されて、限りなくタンパク質だけが抽出されています。
消化液が十分に分泌されていない方の場合、プロテインの脂質でもお腹に負担を感じる方がいらっしゃいますが、ここまで処理されていると問題が起きにくいです。
溶解しやすいところもプロテイン初心者には嬉しいところです。
ただ、価格がなかなかですので、食事の補完として長期的に使用するには向いていないと思っています。
もう一つ残念なのが、このメーカーはフレーバー付きになると合成甘味料を使っていることです。
私はプロテインをお勧めする場合、この商品を使用する時はごく初期の短期間だけにしています。
なので、この段階ではフレーバー付きも許容範囲としていることが多いですね。
その後はクライアント様の状況によって、WPI、WPC、食事オンリーへと移行します。
何で溶かしてもいいの?
最後に、プロテインを溶かす液体は何がいいのかというお話で終わろうと思います。
結論から言いますと、「水」です。
クライアント様の中には、牛乳や味つきの豆乳で溶解しているという方がいます。
牛乳での溶解はメーカーでも進めているということもありますが、タンパク摂取量が不足していればいるほど、プロテインの味や匂いに敏感になってしまいがちなので、味を誤魔化せないと辛い場合があるのです。
この摂取方法はせっかく消化・吸収しやすく加工されたプロテインに、複雑なタンパク質を混ぜ込んで消化しにくくしてしまっているのです。
このようなケースでは、最初からフレーバー付きのものを選ぶと良いでしょう。
できるだけ合成甘味料不使用のものを選んでください。
避けたい甘味料)
フルクトース・コーンシロップ・ブドウ糖果糖液糖・異性化糖
スクラロース・アスパルテーム・アセスルファムK・サッカリン・ネオテーム
タンパク質は熱で変性されてしまい、吸収率が低下しますので、お湯や暖かい飲みものでの溶解も避けてください。
HOT用のプロテインも販売されていますが、まだ添加物が少ないものが見つけられないので、今回はご紹介を控えます。
プロテインは水で溶かしましょう。
飲みづらければフレーバー付きを選んでくださいね。
ここでフレーバー付きを一押ししないのは、添加物があればあるほど1杯あたりのタンパク質量が低下するからです。
慣れてきたらフレーバーなしを選んでいただいた方が、1回のタンパク質量がアップしますよ。
まとめ
実はプロテインには様々な種類があり、人によってはメーカー推奨量をいきなり摂取することで不調を引き起こすことがあります。
最初につまずいてしまうと、プロテインへの苦手意識が強くなってしまい恩恵を得られないという、残念なことになってしまいます。
自分に合いそうなプロテインを選んだら、必ず付属の匙を使うこと、次にその匙1杯でどれくらいのタンパク質が摂取できるのかを把握してください。
プロテインライフのスタートは付属の匙1杯以下から始めましょう。
目標としては食事で不足する分をプロテインで補っていきますので、ざっとご自身の日々の食事からどれくらいのタンパク質が摂取できているかを計算してみることをお勧めします。
プロテイン初心者にはCFMプロテインがお勧めです。
CFMプロテインに慣れたら家計や体質と相談して、次のステップに進んでください。
牛乳で下痢しない人はCFM⇨WPC。
牛乳で下痢する人はCFM⇨WPI。
プロテインをいくら減量してゆっくり進めても、うまく行かないケースがあります。その場合は別のアプローチが必要です。お悩みの方はIpe栄養セラピーをご検討くださいませ。
参考
〜食事からのタンパク質摂取量の計算の方法〜
タンパク質は肉や魚、卵や大豆食品からだけではなく、炭水化物からでも摂取することができます。
ここでは大まかなタンパク質摂取量が把握できれば十分であるということと、質の良いアミノ酸の摂取状態を優先したいので、副食の計算だけでOKです。
方法はいくつかあります。
■アプリを使用して自動計算
いくつかアプリがありますね。
私も使用してみたのですが、食材や量を正確に捉えられていなかったり、AIからちょっと外れたアドバイスが送られてきたりして使うのをやめてしまいました。
手動で入力するなら次の方法とあまり変わらないと思いますので使ってみたことはありません。
どなたか便利なアプリをご存じでしたらぜひ教えてください。
■自分で計算
①まず、一食あたりの肉や魚の摂取量を把握する必要があります。
実際に計量するというのも面倒な話ですよね。
そこでおすすめなのが、『グラムのわかる写真館』さんで自分のお皿の上の食材の、大体の重さを推測することです。
このサイトは、魚であれば「可食部」の重さや、刺身一切れレベルでの重さであったり、卵焼きなら一切れ単位での重さが把握できる優れものです。
https://www.eiyoukeisan.com/calorie/gramphoto/index_all.html
②該当の食材のタンパク質量を検索する。
文部科学省『食品成分データベース』を使用すると簡単です。
ここの『重量』の部分に実際に摂取した量を入力すると、各種栄養素が表示されます。(基本は100gで表示されています)
Googleで検索した食品のタンパク質量は100gあたりの値ですので、実際に食べた量で計算する必要があります。